講座(ISO) --その1--
ISOとは?
ISO規格
ISO (International Standards Organization―国際標準化機構)はIEC (International Electrotechnical Commission-国際電気標準会議)と共に技術的な国際標準を定め、普及させる役割を担っています。
日本においてはISO,IEC規格として発行された規格は自動的にJIS(日本工業規格)になります。
ISO国際標準規格で最近特に有名なのがISO9000や14000などの規格ではないでしょうか。これは製造物の信頼性の確保や環境管理を行うために企業の組織や資料の揃え方・管理体制などを規格化したものです。
ISOは本部(中央事務局と呼びます)がスイスのジュネーブにあり、現在138ヵ国が参加しています。1年~1年半毎の総会と3ヶ月~半年毎の技術会議によって標準文書が作られていきます。
<ISO国際標準機関とは>
ISOの1例(RFID)
マイクロチップはRFIDと呼ばれる無線通信方式個体識別技術に基づく無線型ICタグの一種です。無線型ICタグは情報を記憶するメモリーと無線の授受を行う回路とから構成されたIC(集積回路)(CPU等の制御や演算を行う回路が組込まれたものもあります)と無線通信を行うためのアンテナ(同調をとるためのコンデンサーを付加する場合もあります)から出来ており、一般的には無線型ICタグは電池などの電源を持っていないので、読書き機から発信された電波を無線型ICタグが受信して初めて交信が開始されます。
マイクロチップのISO規格
無線型ICタグの一種であるマイクロチップは小型のIC(集積回路)とアンテナが生物学的適応性のある物質でカプセル化されるかコーティングされています。ICは情報を記憶するメモリーと無線の受渡しを行う回路から出来ており、どのような情報をメモリーといます。この無線の受渡し回路と読書き機の間で無線通信が行われ、ICのメモリーの情報がマイクロチップと読書き機の間で受け渡されます。 マイクロチップのメモリーには15桁のユニークなID番号が記録されています。 犬や猫などのペットをはじめ動物の個体を識別するタグ(名札)として国際標準機構ISOが規格化したものです。
内訳は
国別コード(3桁)+動物種コード(2桁)+会社コード(2桁)+動物個体番号(8桁)
(例えば392143000012345です。)
→(この15桁の番号が固有の動物に付けられた番号です)
(国コード:392は日本を表します)
RFID ガイドライン
ISO規格の「マイクロチップ」と「読み取り器」の技術は電波認識方式―RFID (Radio Frequency Identification Device) ―によって成り立ち、 そのガイドラインは5年おきに見直され、必要であれば改定されます。 2003年にはISO11785(通信方式)の改定が行われISO14223-1となり、ISO11784(マイクロチップデータ構造)は2004年に改定されています。ISO11784とは、マイクロチップ(MC)の情報に関する規定で、15桁のデ-ターの様式を示します。 ISO11785とは、リーダーすなわち「読み取り器」とマイクロチップ(MC)の通信(交流)方式(周波数)のことで、ISO規格準拠の周波数は 134.2kHz(キロヘルツ)です。 これらの2つの条件(ISO11784/11785)が満たされた場合にISO規格準拠と呼ばれます。 正式な技術的用語ではFDX-B型と呼ばれるものです。
その他ISO規格準拠ではない、通信方式(周波数)には、FDX-A(FECAVA)とHDX等があります。
※FDX ( full duplex )―全二重通信方式
※FECAVA(フィーカバ)(The Federation of European Companion Animal Veterinary Associations)
※HDX ( half duplex )―半二重通信方式
米国や欧州などで用いられているコンパチ式(互換性)のISO規格とは正式なISO規格準拠ではありませんのでISO規格準拠の読取り機では読取れ ない場合があります。
例えばID番号が数字と文字の10桁(9F7F12E123)や情報が暗号化されたものなどです。